
大洋海運株式会社 様
労務管理の精度向上と出来高給計算の事務工数を大幅削減
パッケージでは実装できない独自要件に対応した勤怠管理システムを再構築
手作業による作業時間の集計や複雑な出来高給の計算に課題を抱えていた大洋海運様。
約20年運用した旧システムをローコード開発プラットフォーム(EZCraft)で刷新し、労働時間のリアルタイムな把握と、業界特有の複雑な給与計算にかかる事務工数を大幅に削減。集計の精度も飛躍的に向上しました。
大洋海運株式会社

名古屋港で70年以上にわたり、港湾運送事業(船内荷役)を専業とする大洋海運様。コンテナ貨物、自動車、バルク貨物から特殊貨物まで幅広い荷役ノウハウを誇り、港湾作業から陸上輸送まで一貫したサービスを提供されています。「より安全に、より早く」をモットーに、貨物特性に応じた的確な取扱いで顧客の信頼に応え、地域社会の発展と人々の暮らしに貢献されています。
導入検討の理由と当時の課題
手入力・手計算・転記による集計作業の負担と労働時間のリアルタイムな把握
大洋海運様では以前より勤怠管理システムを運用されていましたが、手入力や手計算、転記作業が多く、現場・管理部門ともに事務処理が大きな負担となっていました。また、旧システムの開発・保守を担当していた会社による改修対応が困難になったことも、刷新を検討するきっかけとなりました。
システム刷新前は、作業員の作業時間を手書きのノートから情報を集めて計算していました。出来高給の計算も、紙で提出された荷役量(トン数)を等級や作業時間に応じて分配していたため、事務処理に相当な時間を要していました。さらに、日々現場作業員から上がってくる休暇申請書への確認・承認作業にも毎日2時間程度を費やしていました。
「アナログ運用から脱却し、長期的な安定運用と拡張性を確保したい。そのためには、弊社の特殊な勤怠・給与計算の体系を深く理解し、給与計算にかかる事務を正確かつ効率的に行える勤怠管理システムを開発してくれるパートナーが不可欠だと考えていました。」(二村様)
当時の課題
リンクレアが選ばれた理由
要件を汲み取る深い理解力と組織一貫の誠実なレスポンス
「正直に言うと、リンクレアさんの見積額は他社より高めでした。」(二村様)
リンクレアを含め、数社へ提案・見積の依頼をした当時のことを二村様はこう振り返ります。
「各社には、弊社側で作成した要求仕様書に基づく提案・見積を依頼しました。弊社の要求仕様書をしっかりと読み込み、私たちの懸念点を的確に汲み取った本質的な質問と回答をいただけた点が、リンクレアさんを選んだ理由のひとつです。
もう一つの理由は、提案に参画した担当の技術者だけでなく、上席者を含めたチーム全体が同じ認識を持ち、一貫性のある応対に安心感が持てました。そのような真摯なスタンスが、最終的な決め手となりました。」(二村様)
プロジェクトをふりかえって
ひざ詰めの要件定義とモックアップによる動作確認で手戻りゼロを実現
「要件定義には弊社の現場担当者も参画し、お互いに具体的な質問やフィードバックを積み重ねることで、完成イメージを早期に明確化できました。」

取締役 執行役員
二村 清治 様
「要件定義がきちっと定まっていたので、開発フェーズへの不安はありませんでした。それよりも私が重視したのは『現場作業員が本当に使いやすいか』という点でした。その点については、開発中も都度モックアップで画面確認し、現場の意見を逐次反映してもらいました。
私たちの細かな要望が即座に反映され、ブラッシュアップされていく過程は苦労というよりも、むしろ楽しかったですね。」(二村様)
導入効果
集計業務の劇的な効率化とデータ精度の向上
システム刷新により、作業時間の集計は「確認作業のみ」へと激変。手作業がなくなったことでデータの精度も飛躍的に向上しました。さらに、スマートフォンから休暇申請が可能になるなど、現場作業員の利便性も大きく改善しました。
主な導入効果
労働時間・作業時間の可視化と人員配置の効率化
労働時間が即時集計・可視化され、適正な労働時間を踏まえた効率的な人員配置が可能になりました。
作業時間集計工数が実質ゼロに
業務課で作成された荷役量(トン数)データと、作業員が入力した作業時間データを掛け合わせることで、出来高給を瞬時に算出。管理部門では確認作業のみとなりました。
「以前は有給休暇の集計から記帳におよそ一日半を要していました。今では、確認だけで済むようになり、実質ゼロになったのは驚きです」(二村様)
現場報告のデジタル化による転記ミス削減
作業員がその日作業する船により監督者が異なるため、紙ベースの報告書では集計の過程でミスが生じていました。システムへの入力になったことで転記ミスがなくなりました。
作業員の満足度と採用力の向上
スマートフォンから手軽に「休暇申請」や「福利厚生の備品(安全帽・安全帯など)」の発注が可能になりました。作業員の満足度向上に加え、採用面での評価も高まりました。
今後の展望
今回のシステム刷新を契機に、大洋海運様は「データの戦略的活用」と「現場のDX」という次なるステージを見据えています。
蓄積されたデータを未来の組織づくりの原動力に

管理部 総務課
課長 水野 晴貴 様
「蓄積した勤怠データは、今後の採用や人事施策に活用したいと考えています。過去の実績に基づいた分析を行うことで、採用方針の決定や福利厚生の設計、実例に即した改善策の立案など、より戦略的な施策へつなげていくことを期待しています。」(水野様)
現場のスマート化と、属人性を排した安全管理の追求

「まずは『テケツ(手配掲示板の名札)』による作業員の手配を電子化し、将来的にはAIによる手配の補助も実現したいと考えています。また、船ごとの危険箇所を記録した『船のカルテ』やバーチャルな安全パトロール支援など、安全管理の強化も大きな目標です。」 (二村様)

執行役員 管理部 兼 輸出入部
部長 田島 裕也 様
「現場では迅速な情報共有が不可欠です。『個人の記憶』に頼っていた過去の事故記録などを体系化し、誰もが瞬時に参照できる仕組みを整えることで、組織としての安全対策をより強固なものにしていきたいと考えています」(田島様)
お客様プロフィール(取材当時/2026年1月現在)
- 会社名
- 大洋海運株式会社
- 所在地
- 愛知県名古屋市港区入船一丁目4番28号
- 創立
- 1949年3月22日
- 事業内容
- ・港湾運送業
船内荷役作業
沿岸荷役事業
一般貨物自動車運送事業
・倉庫業務
・乙仲業務 - ホームページ
- https://www.taiyokaiun.co.jp/





