新たな販売管理システムをフルスクラッチで構築。
案件プロセスの可視化で、業務の効率化やクレームへの迅速対応が実現し、働き方改革への貢献にも期待

文化シヤッター株式会社様 ×

総合建材メーカーの文化シヤッターは、リンクレアの協力のもと、それまでメインフレームで運用していた基幹システムの刷新に着手。新販売管理システム「BOSSnet」を構築しました。これにより、案件管理や見積のシステム化が実現し、案件に関するプロセスが可視化。業務の効率化やクレームへの迅速対応などが実現しました。また、テレワークにおけるコミュニケーションの強化、業務の見える化など、働き方改革への貢献も期待されています。

文化シヤッター株式会社

1955年4月に創業。各種シャッター/ドア/パーティションなど住宅建材・ビル建材の製造および販売に加え、リフォーム事業等、総合建材メーカーとしてさまざまな製品とサービスを提供しています。最近では海外企業のM&Aを活発に進めており、グローバル規模でビジネスを推進。新たなる挑戦で「進化する快適環境のソリューショングループ」を目指しています。

導入検討の理由と当時の課題

基幹システムの刷新プロジェクトにあたり、導入パートナーを選ぶことに

創業以来、業界の先駆けとなる製品を次々に発表してきた文化シヤッター様。その独創性と研究・開発力の高さは、「技術の文化」と呼ばれるほどです。同社では、四半世紀近くにわたって同じ基幹システムを運用してきましたが、昨今、業務の変化に合わせた柔軟な対応が困難になってきたことから、2015年3月に既存システムを刷新するプロジェクトを本格的に始動。基幹システムのうち、販売管理の機能を新たにシステムとして構築することにしました。

「今回の刷新ですが、オリンピック需要の取り込みを意識し、営業の生産性向上を図ることに狙いがありました。また、業務革新などDXへの取り組みを強化し、働き方改革を推進していこうという希望も含めていました」(岡本氏)

常務執行役員 情報システム部長
岡本 一也 様

なお、旧システムはホスト系であり、ソフトウェア開発における柔軟性、拡張性、保守性などに課題を抱えていました。
「ビジネスの情勢が激しく変化する中、それに対応するためのシステム改修や変更に多くの時間と手間がかかっており、他部門とのタイムリーなシステム連携も困難で、現場は日ごろからその弊害を感じていました。そこで、システムをオープン化するとともに、販売部門の業務革新も推進することにしたのです」(長尾氏)

情報システム部 課長
長尾 健次 様

プロジェクトが目指したのは、見積作成の迅速化や情報共有、案件の可視化によるプロセスの的確な把握、アフターサービス関連情報の把握などです。また、タブレットで社外から販売データを参照できるようにすること、蓄積したデータの分析を通じ営業効率の向上を図ることも目標に盛り込まれました。

リンクレアが選ばれた理由

外部システムとの容易な連携、カスタマイズ性の高さを評価しリンクレアの提案を採用

こうしたプロジェクトを成功に導くためには、信頼できる導入パートナーを選ぶことが重要です。そこで文化シヤッター様はPMOとして参画したコンサルティング会社のアドバイスも受けつつ、慎重に時間をかけてパートナーの選定を実施。2017年末、5社の中からリンクレアの提案を採用したのですが、その際に大きな決め手となったのは実績とノウハウでした。
「リンクレアは豊富な知見を持ち、多くのスペシャリストをまとめるマネジメント力を備えていると感じました。また、我々の要望をしっかり聞いて提案に反映してくれる傾聴力も高かったですね」(岡本氏)

「具体的な要件として我々が強く求めたのは、将来の世の中の変化に合わせた機能の拡充や会社のルール改定に柔軟に対応できること、会計や工場および外部システムとの連携が容易なこと、カスタマイズ性が高いこと、などです。そういう意味では、他社の提案したパッケージ製品のカスタマイズでは難しいと判断しました」(清水氏)

情報システム部 課長
清水 俊介 様

「パッケージをベースとすると、我々の要望を十分に反映できない可能性があります。よってリンクレアの提案したフルスクラッチの構築が最も高い柔軟性を持つと判断しました。さらに運用面でも、今後、新システムをプラットフォームとして開発を行う際には、パッケージの技術に縛られるよりも、スクラッチで構築した方が自由度の高い環境が実現すると考えました」(長尾氏)

もう一つ同社が評価した点が、プロジェクトの実現に向けたプロセスが明確で、ロードマップが納得できるものになっていたことだといいます。
「リンクレアの提案は、3つのステップに分けて順次、システムをリリースしていくというものでした。要件ではオリンピック前までのリリースをマストとしていましたが、このプロセスであれば確実に実現できると納得できたのです」(清水氏)

こうしてリンクレアをパートナーに迎え、プロジェクトはスタート。同社、コンサルティング会社、リンクレアが密に連携することで、プロジェクトはスムーズに進んでいきました。
「発注、工場、会計など11ものシステムとの連携があり、それぞれが持つデータの種類も異なるため、インタフェース(I/F)の整合性をとる作業は大変なものでした。この際、I/Fの連携表をリンクレアに作成してもらい、テストを徹底して実施してもらったことで、リリース後に切り戻しすることはありませんでした」(見城氏)

情報システム部 係長
見城 晴信 様

導入効果

案件プロセスの可視化により、成約率の把握やノウハウの共有、クレームへの迅速対応などが実現

文化シヤッター様が新たに構築した販売管理システム「BOSSnet」は、以下の3つのステップでリリースされています。

ステップ1…
別に開発していた積算システムの取り込みと案件など、業務の入口に当たる部分を先行して2018年11月にリリース。
ステップ2…
受注から売上計上までのプロセスで、販売管理業務の8割に相当する部分を2020年1月にリリース。同時に、旧ホスト系システムからの完全移行を完了。
ステップ3…
アフターサービス部分を2020年5月にリリース。

「これまで別のデータとして持っていた積算と案件を連携することで、案件見積の成約率が容易に把握できるようになりました。また、閲覧権限を広くとり、各案件の詳細を全国の営業担当者が参照できるようになったことで、見積をはじめ、ノウハウの共有が容易にできるようになっています」(見城氏)

加えて、これまでFAX等で行っていた営業、設計、施工の間のやり取りを廃止。システムの画面上でいつでも他部門の状況を確認できるようにしたことで、リアルタイムな情報を容易に把握できるようになりました。ペーパーレス化も進み、紙データの再入力といった作業も不要となり、手間の削減にもつながっているといいます。

「今月の受注、売上予定なども随時リアルタイムで更新され、必要な情報がBOSSnet上で取れるようになったことで、報告などレポート作成も容易になりました」(見城氏)

「管理者にとっても、集計業務が容易になったことで、資料作成などにかかる時間が短縮されました。今後はBIとしてBOSSnetに蓄積したデータを本格的に活用していきたいので、そこはリンクレアに相談していきたいと思います」(長尾氏)

「アフターサービスについても、どこで問題が発生し、その理由から解決までの期間を把握できるようになるなど、クレーム情報の可視化が実現しました。これは問題解決の日数削減に役立つと思います」(岡本氏)

今後の展望

BOSSnetのブラッシュアップを続け、DXの推進につなげていく

3ステップにわたるリリースにより、いったんの区切りを迎えたプロジェクトですが、まだBOSSnetは完成したわけではありません。文化シヤッター様では今後も現場の要望を取り入れながら、改善を図っていく方針です。

「BOSSnetは働き方改革の実現においても非常に重要な存在です。業務が見える化されることで、その在り方を考え直すきっかけを提供してくれるものだと思います。情報システム部はBOSSnetのブラッシュアップを続け、BXグループ全体の働き方改革につなげていきたいと考えています」(松丸氏)

情報システム部
松丸 初瀬 様

「今回のプロジェクトでは、全体のボトムアップを図るため、小規模な案件を抱える地方拠点に向けた整備を優先しました。それゆえ長期かつ大規模な案件を抱える東名阪の特販部隊向けの整備は後回しになっているため、そうした案件の詳細なステータスが把握できるようにしたいと思います。また、グループ会社の取引は今もFAXが中心になっているため、大量の紙が発生し、その処理に手間がかかっています。ここをデジタル化して効率化したいですね。これら2点をDX化の取り組みとして注力していきたいと考えているので、リンクレアには引き続きご協力をお願いしたいですね」(岡本氏)